動物の骨を使った楽器「キハーダ」とは?
キハーダ(スペイン語: quijada)は、体鳴楽器に分類される打楽器。ラテンアメリカの多くの地域のラテン音楽で使われる楽器で楽器の名前である「quijada」とは顎の骨を意味しています。
ロバや馬の下顎の骨を乾燥させ、歯肉を取り除くと、歯肉の厚み分だけ歯と骨に隙間ができて、
骨に付いたまま歯が自由に動くようになり、カタカタと音が出る状態になります。
これを振ったり、叩いたり、棒などでこすったりして音を出し、楽器として生まれ変わったものが「キハーダ」。
《骨の楽器キハーダで即興演奏してみた 【Quijada】》
キハーダの代用品として、LP社(Latin Percussion /ラテンパーカッション)が開発したヴィブラスラップ(ビブラスラップ)という楽器があって、日本の時代劇の効果音や演歌などで使われる、
「カーッ」という音はこのヴィブラスラップによって作られたりもしています。
骨を使った楽器は他にもある!?
実は他にも骨を使った楽器はあって、
中には人間の骨を使った楽器もあるとか。。。
ボーンズ(BONES)
動物の肋骨をぶつけ合い音を鳴らし使用されていた事からこの名前がついたとか。
なんともシンプルな楽器。
http://www.koizumigakki.com/?pid=33048123
ボーンズ演奏
沖縄に3枚の板を指に挟む楽器「三板(サンバ)」
という楽器がありますが、それに近いかもしれないですね。
カンリン
チベット仏教の宗教儀式に用いられる骨笛。
なんと人間の大腿骨からできてます。
カンリンに使われる骨は罪人の骨だと言われていて
チベット仏教では、善人は亡くなると「悪」の気が骨に残り、
悪人は亡くなると「善」の気が骨に残るとされているそうで
罪人の骨を吹くことで、善の部分を風にのせる、という意味があるそう。
少し怖いと感じてしまう楽器ではありますが、
考えさせられるものがあります。
いかがでしたでしょうか。
「骨」という生命と直結するものが楽器として使われる。
それはタブーとして考えられそうですが、
人間が初めて手にしら楽器は石や葉っぱなどの地球に存在するものであったり、
今回紹介した動物の骨なのかもしれませんね。
音を出すこと、昔は「奏でる」という考え方よりも
もっと深い「伝達」「儀式」「営み」
というところにあったのかもしれません。
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